事例紹介Case study

株式会社アイラム
代表取締役社長坊垣 和明さん

坊垣 和明さん

「アイラム」の事業を教えてください。

大きく2つあります。建物の断熱性や設備を調査・解析する事業は、高性能な赤外線カメラで建物の外壁や柱、壁などを撮影し、構造物の状態を正しく診断・評価する業務です。壁の中に断熱材が入ってなかったり、水漏れやタイルの浮きなどによって、その部分の温度が変化する現象を読みとって分析します。もうひとつは、「輻射冷暖房パネル」という省エネ性能の高い機器の販売とそれに関連する調査解析事業です。まだ目新しい「輻射冷暖房パネル」の普及に向けて、一般社団法人を起ち上げ、セミナーの講師など、サポートをさせてもらっています。

創業のいきさつを教えてください。

これまで建築環境工学という分野に30年以上携わってきました。主に研究機関などで活動して、2008年からは大学の教員になりましたが、65歳で定年を迎えました。定年後も仕事を続けたいと思っていたところ、タイミングよく、知り合いから「赤外線を使った外壁等の劣化診断」の技術情報を知り、これを事業化しようと退職の翌年2016年に株式会社アイラムを起ち上げました。

本事業の利用に至るきっかけを教えてください。

起業にあたって、私と同じように定年退職した人に声を掛け、2名の共同出資でスタートしました。自己資金400万円だけでは設備まで揃わないため、他の融資制度に申し込みましたが、規定に合わず融資は受けられませんでした。そのときの中小企業診断士の担当者に、株式会社いちからの嶋津さんを紹介いただきました。相談すると「女性・若者・シニア創業サポート事業」を案内いただき、西武信用金庫さんを通じて申し込みました。

本事業の融資をどのように活用しましたか?

600万円を借りています。その半分ほどは、構造物の劣化状態を調べるのに欠かせない「赤外線カメラ」の購入費に充てました。1台350万円以上もする高性能なカメラです。残りは運転資金として使いました。事業開始から半年間ほど事務スタッフを雇用したのですが、この人件費の負担が経営に影響するなどしてしばらくは赤字が続きました。設立から4年目となる2020年度は黒字化する見通しです。

本事業を利用して良かった点はどこですか?

これまでの経験で築いてきた人脈だけでは営業も限界があります。アドバイザーの嶋津さんから工務店を数社紹介してもらうなど協力いただきました。近年は、断熱性能測定や設備性能測定といった調査解析業務を工務店や設備会社と提携するなど軌道に乗り始め、定期収入につながっています。「輻射冷暖房パネル」はエアコンの消費電力を4割程度下げられる画期的な製品です。住宅だけではなく体育館などの大規模な施設で高い効果を発揮します。今後、このパネルの用途を拡大する他、蓄電池などエネルギー分野の事業も広げる計画です。

創業をしようとしている方へメッセージをお願いします。

ほとんどの方が定年を迎えると、そのまま仕事を辞めてしまいます。会社を退職してもまだ元気で、技術や経験をもっているなら、自分の得意分野や趣味を活かして起業してはどうでしょう。アドバイザーは、資金面での相談はもちろん、いろいろな情報を提供してくれる頼れるパートナーです。

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